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True Colors FestivalとDiffable Culture Weekの対話

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2020年12月16日

オードリー・ペレラ(True Colors Festival (TCF) エグゼクティブ・プロデューサー)とヨアナ・ウィダ・クリスチャワティ(Diffable Culture Week プログラム・マネージャー)が対談企画「Rona Perjumpaan(ロナ・ペルジュムパーン/出会いの色)」に出演しました。

Diffable Culture Week(ディファブル・カルチャー・ウィーク) は、インドネシア、ジョグジャカルタで毎年開催される 複合イベント。TCFと同じく、Diffable ディファブル(”different abilities”「別の素質」)もまた「芸術は全ての人のためにある」との信念から、参加者も観客も、誰もがインクルーシブに参加できるような企画が多数用意されています。本年は世界的な新型コロナウイルスの流行を考慮して、オンライン上をメインステージとし、オンライン写真展やメジャー・アーティストが進行役をつとめ多様な素質をもった参加者が登場するワークショップ、トークやディスカッションなど、様々な企画が実施されました。

トークは11月21日(土)ジョグジャガルタ時間の夜7時(日本時間の夜9時)からインスタグラム (@pekanbudayadifabel.yk)で配信。話題はお互いを想う気持ち、オープンな考え方、そして芸術が全ての人のためにあるべき理由まで、多岐に渡って繰り広げられました。
*Diffable Culture WeekはKundha Kabudayaan(クンダ・カブダヤン/ジョグジャカルタ特別州文化局)を通じDana Keistimewaan(ダナ・ケイスティムワン/特権基金)の助成を受けています。

Diffable Culture Week 2020: Yoana Wida Kristiawati - Program Manager - hosting an Instagram Live session

Diffable Culture Weekプログラム・マネージャー、ヨアナ・ウィダ・クリスチャワティがインスタグラムでの生配信を企画した。ヨアナは参加者と観客の両者にとってインクルーシブなアートイベントの企画に情熱を注いでいる。

Diffable Culture Weekのプログラム・マネージャー、ヨアナ・ウィダ・クリスチャワティにお話を伺いました。

―― Diffable Culture Weekでのご自身の仕事について教えてください。

プログラム・マネージャーとしての私の仕事は、Diffable Culture Weekの8つのプログラムの開発、提供、評価とモニタリングになります。中でも一番の役割は、このイベントにできるだけ多くの人が参加できるようにし、そのプロセスの中でインクルーシビティという課題を進めていくことです。参加者と観客の両方にとって、より包括的でインクルーシブなイベントを作ることが私の目標です。

―― よりインクルーシブにするためにどういったことを取り入れていますか?

いくつかのプログラムでは障害者の参加を念頭に企画しています。例えば、Rona Citra(ロナ・シトラ/イメージの色)は、ジョグジャカルタ在住のアーティスト30名によるバーチャル写真展で、ビジュアルと文章を使ってアートが彼らに与える意味、そして彼らがコロナ渦を生き抜くためにアートを必要とする理由などのテーマを追求しています。この展示はインスタグラム@pekanbudayadifabel.yk.で公開しています。

―― 本年のテーマ、「Pancarona(パンカロナ)」はどのような経緯で決まったのでしょうか?

「Pancarona(パンカロナ)」は「多様な色」を意味します。 この企画のオフィス・マネージャー・Putri Raharjo(プトリ・ラハージョ)さんが提案したもので、「人はそれぞれが自分の「色」を持つ」という私たちの信条と理念にも通じています。ある色とある色は全くの正反対に見えるかもしれませんが、それらが交わる時、美と調和が生まれます。このパンデミックに適応する中で、私たちはまず自分自身のことを考えますよね。しかしその上でより良い、より美しい人生を作っていくには、お互いとの関わりを保たなければなりません。企画しているプログラムの内容は全て、人間同士の関わり合いがテーマにもなっています。例えば、「Rona Perjumpaan(ロナ・ペルジュムパーン)」はインスタグラムでの生配信トーク企画で、様々な国の団体から話を伺います。TCFからもオードリー・ペレラさんも出ていただきました。「Rona Ekspo(ロナ・エクスポ)」は多様な素質を持つ人による作品の展示ですし、「Rona Peran(ロナ・ペラン)」もまた多様な素質を持つ演者が出演するオペレッタです。「Rona Aksi(ロナ・アクシ)」 は様々な素質を持つ人たちが出演するダンスパフォーマンスになります。そのほかにも様々なプログラムがあります。

Nalitari workshop participants posing for the camera

ヨアナが創立したダンス・コミュニティNalitari(ナリタリ)主催のワークショップの参加メンバーたち。Nalitariはインドネシア、ジョグジャカルタ市を拠点とし、ダンス好きなら誰でも参加できます!

―― あなたはジョグジャカルタのインクルーシブなダンス・コミュニティNalitari(ナリタリ)の創立者でもあります。このコミュニティについて詳しくお聞かせください。

Nalitari は私と、ほか3人の女性と始めました。2名はプロのダンサーで、私ともう1人はただダンスが好きな人です。4人とも踊ること、特にダンスを通じて他者と繋がることで幸せな気持ちを感じます。しかし、インドネシア — 特に伝統が大事にされているジョグジャカルタでは、多くの人がダンスはある決まったのタイプの人のもの、と感じています。だから私は誰もが一緒に、安全にダンスできる場所を作ろうと、2013年にナリタリを創立しました。ナリタリでは参加する人が「ダンサー像」を満たしているかどうかは気にしません。ダンスがしたいのかどうか、楽しみたいのかどうか!大事にしているのはそれだけ。インドネシアをはじめ国際的に、インクルーシブ・ダンスシーンの代弁者になれたらと願っています。

―― ヨアナさんはインクルーシブな社会というアイディアについて、人々の意識を変えようと多大な貢献をしてきました。インクルーシビティにそこまで情熱を注ぐことができるのはどうしてですか?

インドネシアで育ったので、文化、人種、宗教などにおいて小さい頃から多様性が身の回りに溢れていました。ただ、その経験の全てがポジティブだったというわけではありません。他者から不快な気持ちにさせられたこともあります。主な理由は私の容姿のためです。とても悲しくはありましたが、私は自分を傷つけた人を非難することもできませんでした。代わりに彼らがそういう態度を取るのは、多様性と包容力を理解していないからだ、と気が付いたのです。そうした経験から、インクルーシブな社会への情熱に火がつきました。人々がより深く認識を広げることで、他者への抑圧や侮辱がなくなれば良いなと願っています。また私はダンスが本当に好きなので、多様性、包容力、インクルーシビティのメッセージを伝える媒体として、ダンスを選びました。

True Colors Festival

歌や音楽、ダンスなど、私たちの身近にあるパフォーミングアーツ。

障害や性、世代、言語、国籍など、個性豊かなアーティストがまぜこぜになると何が起こるのか。

そのどきどきをアーティストも観客もいっしょになって楽しむのが、True Colors Festival(トゥルー・カラーズ・フェスティバル)です。

居心地の良い社会にむけて、まずは楽しむことから始めませんか。

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