voice
いまの世の中がよくなっていくには、「考える」というルートを通らずに無意識の範囲で思考していくことが重要だと思うんですよね。私が育った環境には真面目で勉強ができる人が多くて、「頭で考えて問題を解決する」ことに慣れていました。でも私は、音楽をそういう環境を出てから始めたので、無意識の強さをとても実感しています。
いったん、全部考えない、身体が気持ちいい方向に流れてみる、というのをみんながやってみれば、アクがなくなるというか……色々スムーズにいくことが増えるんじゃないかなと思う。
「True Colors BEATS」のワークショップでは、一般で参加した人もその自然な無理のない気持ち良さを体感できたんじゃないでしょうか。一人でもできるのが音楽の良さのひとつだけれど、今回のように大勢で集まって隣の人と意見が違ったときにどう擦り合わせるかって、どっちが正しいとか論理的にどうこうじゃなくて、言うなればバイブス(雰囲気、ノリ)勝負ですよね。どちらかが悲しい思いをせずに、決断をして、それを楽しんでいくのが見られました。ワークショップを通じて、「True Colors BEATS」のオーケストラに“社会”を見出すときがあっておもしろかったです。