fbpx

voice

「聴くための音楽、体験するための音楽

ベーシスト/ True Colors BEATS出演者

岩崎なおみ

  • Share on facebook
  • Email
  • Share on twitter
  • Share on what's up
  • Share on LINE
2019年11月18日

ハンドサインは、言語というよりもっと原始的なもの――象形文字のような気がします。あんまり多く組み合わせすぎるとややこしくなるから、特に今回の「True Colors BEATS」ではシンプルな組み合わせのサインになっているのだろうと思います。そういうプリミティブなシステムのなかで演奏をしてみて、「True Colors BEATS」での音楽は「体験するための音楽」だと思いました。私は普段ポップスやロックを演奏していますが、どちらかというとそれらは耳馴染みがいい印象で「聴くための音楽」。
「体験するための音楽」は、その音楽をCDで何回も聞くよりも、みんながワッて入る勢いや、弾いた時に残るものを生で体験することに価値が置かれていると言いますか、いつもと同じ楽器で参加したのに、まるで違う音楽をしている感じでした。

私自身今までにない感覚でとても新鮮ですし、一般の参加者の方もすごい集中力と積極性があってとにかく楽しくて、そんな空間をつくりあげるサンティアゴさんは本当にすごい方ですね。人の中心に立って、威圧的なものは一切出さずに、どんどん演奏者から面白いものを引き出していく。彼自身の人間的な魅力が私たちを惹きつけて、いろんなものを一瞬で把握してファシリテーションしていく凄さ。

普段の演奏だと、だいたい「線路」が決まっていて、ライブのソロ回しにしても音色や長さなどなんとなくまとまりが見えています。でもサンティアゴさんとの演奏の時は線路がなくて、間違えると戻る場所がなくなってしまうのではと不安になる。でも大丈夫なんですよね。「間違い」というものはなくて、たとえそれが「違い」だとしても、そこから新しい音楽がスタートするというまでの話。ハンドサインを見て、周りをよく聴いて、とにかく頭を使いまくって大変なんだけれど、違う景色に向かって前に進み続けるヒリヒリした緊張感とわくわく感は素晴らしかったです。

岩崎なおみtwitter
True Colors BEATS

True Colors Festival

歌や音楽、ダンスなど、私たちの身近にあるパフォーミングアーツ。

障害や性、世代、言語、国籍など、個性豊かなアーティストがまぜこぜになると何が起こるのか。

そのどきどきをアーティストも観客もいっしょになって楽しむのが、True Colors Festival(トゥルー・カラーズ・フェスティバル)です。

居心地の良い社会にむけて、まずは楽しむことから始めませんか。

ページトップ