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True Colors ACADEMY

第3回目スタジオ活動レポート

ダイバーシティの学校を作ろう!

これまで、「アイデンティティ」「アクセシビリティ」などダイバーシティにまつわるテーマに取り組んできたスタジオプログラム。いよいよ最後のスタジオの活動となる第3回目テーマは、みんなで「ダイバーシティの学校」を作ること。
これまでのように与えられたテーマに沿って考えるのではなく、アカデミーメンバーがやりたいことできることをベースに「授業」という形でそれぞれのダイバーシティの学びの場を作った。

自分のあたり前を少し”ズラす”授業を作ろう

今回もこれまでとは異なるチームに分かれ、お互いをより深く知ることから対話を始める。自分が好きなものや興味のあること、できることを書き出し共有していく。そこから好きなことやできることを起点にどんな授業を行いたいか、アイディエーションを行った。今回作る授業の目標は「授業を受けた人が自分の中に知らない世界と出会う余白ができること」とした。各チームでは「こんな解釈や考え方もあるんだ、こんな感覚に自分もなるんだ」そんな気づきのある体験をどうすれば作れるのか、想像力を膨らませ、授業の設計図を描いていった。

作品発表

4月4日、作品発表の日がきた。約1ヶ月間発表に向け準備を進めていたが、新型コロナウィルスの影響で、数十人のメンバーで集まることが難しくなってしまった。中止も懸念されたが、これまでの活動の集大成である最後の発表はなんとしても実施したい。そんな想いから、オンライン上での作品発表を行った。

No.01
学科名:お前科
メンバー:安食 真、内田 直生、久保 直生、桑原 沙也加、銭 宇飛

作品メッセージ:
この授業では、自分が思っていた自分と相手に見られている自分に、どれだけ差があるかを可視化することによって、自分と相手の違いを肯定的に受け入れる試みを行った。「お前診断書」という質問シートに、相手をどのように思っているかお互いに記入し、答え合わせを行う。「出身はどこ?」「初恋はいつ?」など外見的な印象から記入した診断書を元に、答え合わせを通じて、内面的な自分自身を相手とすり合わせていく。こうしたコミュニケーションをとることで自分と相手の違いを肯定的に受け入れることができるようになるのがこの授業の狙いだ。
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No.02
学科名:印象科
メンバー:杉原 賢、橋本 美和子、福井 彩香

「こんな職業の人は真面目に決まっている、男性だから・女性だから、派手な服を着ているからこうであるはず…」人のあり方に対する先入観によって、互いに不自由になっていることはないだろうか。この授業では、他者への印象に潜む「当たり前」(=先入観)をくつがえしたいという思いから、「見た目」からのバイアスや先入観がどれほど大きいものかを体験することを狙いとしたクイズを行った。8人の声を聞き、それがどの人かを写真から選ぶことで、見た目の印象と声の印象をつなぎ合わせる過程で、自分の先入観がどこにあるのかを探り当てることができる仕掛けだ。また、クイズの結果を年齢や性別など属性ごとに集計することによって、どのような人がバイアスが強いかを統計することができる。
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No.03
学科名:エノマトペ科
メンバー:斉藤 有吾、石川 楼丈、川端 渉、式地 香織、青木 萌

この授業では、効果音を意味する「オノマトペ」と「絵」を組み合わせた造語「エノマトぺ」をテーマに絵文字を使って様々な文章を視覚表現に変換することで、発信者と受信者の間のコミュニケーションのズレを発見する思考実験を行った。物語、漫画、詩、漢詩などに込められた情景や感情を絵文字に置き換えて視覚的に表現することで、どんな人でも楽しく文章を読むことができる。例えば、誰もが知っている「桃太郎」や「春は曙」、難解な「契約書」など、読むのが億劫な書類を絵文字を使うことで感覚的に読み解き表現することで、文章の意味を深く理解したり文章に対してより能動的な関わりを促進することを目指した。これをきっかけに、多様な表現や「文章へのアクセシビリティ」について議論を行った。
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No.03
学科名:感楽器科
メンバー:菊永 ふみ、杉浦 草介、吉川 七海、大坂 朋子

この授業では、「障害の有無や言語が異なっても周りの人達と共有できる場を作りたい」という思いから五感や言語に依存せず、場の一体感を作ることができる新しい遊びを提案した。スタート時は基準となる人を1人決め、その人の動きを皆で真似することから始まる。途中で違う動きをしたくなった人は違う動きをし、またその人が基準となり皆が真似をする。これを繰り返し、連鎖していくことによって、様々なアクセシビリティの人たちが振動や空気感を手がかりに、1つの”場”を共有する。スポーツ、音楽、映像等、障害の有無や言語の違いから全員が共有することが可能とは言えない媒体が多い中、五感や言語に依存せずグルーヴ感を生み出せる場を作った。

「ズレ」は新たな発見への糸口だ

自分がやりたいこと・できることを起点に、新しい世界とどう出会っていくのか?を様々な体験設計を通じて実現し油落とした今回のスタジオの活動。社会情勢が大きく変わるタイミングでもあったが、メンバー一人ひとりが工夫して最終発表を行った。今回の活動を通じて、人と人とのズレを許容し合うだけでなく、それを発見の糸口として、新たな試みにつなげることができた。今後も多様性溢れる社会の実現のために、メンバーが奮闘してくれることは間違いない。

(執筆:冨田 真依子 / 編集:石川 由佳子)

True Colors Festival

歌や音楽、ダンスなど、私たちの身近にあるパフォーミングアーツ。

障害や性、世代、言語、国籍など、個性豊かなアーティストがまぜこぜになると何が起こるのか。

そのどきどきをアーティストも観客もいっしょになって楽しむのが、True Colors Festival(トゥルー・カラーズ・フェスティバル)です。

居心地のいい社会にむけて、まずは楽しむことから始めませんか。

「聴くための音楽、体験するための音楽

ベーシスト/ True Colors BEATS出演者

岩崎なおみ

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